yahoo2

2011/12/25

2011 12/25 聯合艦隊指令長官 山本五十六

久しぶりに骨太の映画を鑑賞した満足感に溢れたと同時に、日本が行ってきた真実の歴史をあまりに知らなさ過ぎる自分に腹が立った。ネタバレしない程度に記載します。

世界大恐慌から逃れる道を戦争に求めた日本は悪化する国内経済を立て直すために海外侵略への道をえらんだ。
満州事変から国内で相次ぐテロリズム。日中戦争から三国同盟を経てよからぬ方向へ加速度的に進んでゆく。

国内の世論を煽るマスメディアと山本との対立が浮き彫りとなり、ついに最後まで三国同盟の締結を拒み続ける海軍もついに締結せざるを得なくなり戦端が開かれた。
その指揮を取ることとなったのが、皮肉にも最後まで締結を拒み続けた山本五十六氏。

あくまでも最後通牒にこだわりフェアな形を望んだが、奇襲という結果となった真珠湾攻撃から日本の泥沼式の戦争が始まってしまうことに。常に講和による終戦を念頭においた戦いを行ってきたがことごとく、様々な官僚の思惑が絡まってゆき最悪のシナリオへと進んでゆく日本。
これはフィクションではなく実際に日本で行われていた、わずか70年前の出来事であることをもっと認識すべきだと感じました。
この春の震災や原発の問題もけして美化することなく真実を描き事実を事実として伝えることが私たちができる努めなのではないでしょうか。

歴オタ的観点からすると、戊辰戦争で悲惨な目にあった長岡藩出身の山本五十六さんは、長岡藩の家訓である徳川への忠誠や米百表の精神、そして奥州列藩同盟の河合継之助のような質実剛健で正義感溢れる血をひいておられます。

※参照 http://sweet-mikan.blogspot.com/2011/02/2011-212.html

映画の中で表現された箇所で、気になったのは、明治維新からほぼ70年経過した時代でさえ、長岡藩が、長州や薩摩の部下を率いることに対する違和感の意識があったのでしょうか。
ぜひ若年層にも見てほしい映画「聯合艦隊指令長官 山本五十六」です。